ドキュメンタリー・情報番組を中心に

株式会社クリエイティブネクサス

株式会社 クリエイティブ ネクサス

映画・ドラマも手がける映像プロダクション

ドキュメンタリー・情報番組を中心に映画・ドラマも手がけます

  • 田中ディレクター

世界最大の“運”を求めて

世界最大の“運”を求めて

2018年放送のNHKBS1スペシャル「The Big Wave Surfers~世界最大の波を求めて~」がおかげさまで海外で2つの賞を受賞しました。サブタイトルの「世界最大の波を求めて」いるのはサーファーだけでなく、ぼく自身でもありました。

世界最大の波“ビッグママ”が訪れるのは毎年10月から2月までのあいだで一回来るか、来ないか。一方で与えられたロケ期間はたったの2週間…博打です。撮れなければ番組はお蔵入り。結果、10年に一度のビッグウェーブが到来し、波がデカすぎて主人公が骨折するという、諸手を挙げて喜べない事態となりましたが、何が言いたいかというと、番組作りは「運」です。元も子もないことを言うようですが、本当です。その運を引きつけるのに必要なこと、それは努力。これもたぶん本当です。

一生学生でいたい

一生学生のように、自由にいろんな所へ行って、いろんなものを見て、いろんな人としゃべって、おいしいものを食べようと思ってました。そんなことも言っていられなくなった時、もしかしたらそれを仕事に出来るのかもしれないと勘違いして(当時は紀行番組が山ほどあった)門を叩いたのがテレビの番組制作。それ以上でも以下でもありません。

たったひとりの熱狂

実際どうなのよ。会社のお金で自由にいろんな所へ行けて、いろんなものを見て、しゃべって、食べられます。ただし、企画を通せば。

最近はモウロクしたのか遠くに行くのが億劫になって企画を通すためにアレコレ妄想して調べたり、ひとり熱狂して、ネタを切り貼りしたり組み合わせたりする過程が楽しいです。そうやって苦労して考えた企画が通ると、もっと楽しい。挙げ句、賞を取ったりするとスーパー楽しくなります。

これまでのキャリア

ADとしてテレビ朝日「ネイチャリングスペシャル~シンドバッドの海~」、「素敵な宇宙船地球号」を担当。
日本テレビ「所さんの目がテン!」でディレクターデビュー。
NHKハイビジョン特集「人は走るために生まれた~メキシコ山岳民族・驚異の持久力~」
課外授業ようこそ先輩「たかのてるこ」
プロフェッショナル仕事の流儀「高校バスケ部監督・井上眞一/ホテルコンシェルジュ・阿部佳/オークションスペシャリスト・山口桂」
BS1スペシャル「筋肉女子」
ザ・ヒューマン「ソプラノ歌手・田中彩子~境界線上のアリア~」ほか。

先輩からの就職活動アドバイス

テレビは斜陽。感度のいい人、そうでなくても既にお気づきのように、テレビを見ない、持ってない人も大勢います。それでも、他にライバルが増えただけなんだと開き直り、時にネトフリに嫉妬し(予算ありそう)、あるいは身を引き締め、日々頑張っているクリエイターがたくさんいます。何でもないことをおもしろがるチカラ、そしてたったひとりの熱狂を実現するチカラで言うと、なかなかどうしてテレビの右に出るものはありません。

彫刻家のブランクーシが言いました。神のごとく創造し、王のごとく指揮を執り、奴隷のごとく働け。ゼロから企画を考えて、演者やカメラマンに指示し(控えめ)、他の誰よりも汗水流す…ディレクターのことですね。そうしているうちに楽しいこともツラいことも、残念ながら同じくらいいっぱい起きます。その境界線をおもしろがれる懐の深い人、手を挙げて!

最新のコラム