佐貫ディレクター
映画学科からテレビ業界へ
ディレクターデビューをしてみて
今年の3月に、2年間ADとして担当した「バリューの真実」という番組でディレクターデビューをしました。アイドルのSixTONESがMCを務める、高校生の価値観を楽しむ情報番組です。
まだ右も左もわからない、ひよっこADの頃からずっと担当してきた番組でデビューさせてもらえるのはありがたいことだと感じながら、毎日街に出て街頭インタビューをして、ネタを集め、高校生や専門家への取材を繰り返しました。
構成や編集に苦戦しながらなんとか形にはなりましたが、ちゃんと番組にすることができたのか、不安でいっぱいでした。
祈るような気持ちで放送を見届けた時は、自分が作った映像がテレビで流れているのがすごく不思議でした。SNSでのリアクションを見たり、放送後に取材をした高校生からお礼の動画が届いた時に、やっとホッとできて、誰かには届いたのかなと思えました。
映像を作るという作業に答えも正解もないと思います。限られた時間の中でどこまで自分と向き合えるか、そんな時間のように感じました。苦しくて、でもやっぱり楽しくて。
自分の感性を磨き続けて、もっと勉強して、これからも作っていきたいです。
こんなはずじゃなかった?!
入社してまず担当したのが、10kmのコースを走りながら旅するという紀行番組。
てっきり旅モノの番組はところどころロケ車を使って道中をショートカットするものだと思い込んでいたら、まさかのスタッフもタレントも1日中走り続けて撮影するというスタイルでした。
体力もなければ、運動神経も皆無な私は早くも「やっていけるのか…??」と絶望したことを覚えています。
でも、実際やってみればなんとかはなるもので、汗ダラダラになりながらも、次第にその地での人との出会いや知らない景色を発見することを楽しめるようになりました。
どんなものでも、どんな人でも、番組になる可能性があるので、この業界にいると全く知らなかった世界を垣間見たり、不思議な体験をすることがよくあります。
数年前は日本各地を走り回っていましたが、今はフルーツの取材中で、昨日はマイナス20度の巨大冷凍庫に入ってきました。
この仕事でしかできない体験ができるのも醍醐味だと思いますし、どんなことでも楽しんでやるぞ!という気持ちを忘れないでいたいです。
これまでのキャリア
- 1年目
- ADとしてNHK BSP「ふらっとあの街 旅ラン10km」を担当
- 2年目
- ADとしてNHK「バリューの真実」を担当
- 3年目
- 同番組で3月にディレクターデビュー
- 4年目(現在)
- NHK「所さん!事件ですよ」を担当
先輩からの就職活動アドバイス
就活生のみなさんへアドバイスなんておこがましいというくらい、私はちゃんと就活をしていませんでした。
大学時代はずっと映画の勉強をしていたので、映像を仕事にする!という軸だけはかろうじて持っていたものの、大学4年生の秋ごろまでずっと映画の現場に行き、このままフリーランスとしてやっていけたらなーなんて思っていました。
そんな私が今も働いているのですから、就活は縁とタイミングと思っています。
どんな些細なことでも手取り足取り教えてくれる先輩方がいて、新人の私を育ててくれる環環があり、「ここでなら頑張れそう」と思えたこともこの会社で働き続けられた理由の一つです。
そんなに気負わず、頑張ってください!みなさんに良い縁があることを心から願っています。
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